【寿司屋弟子時代】ユニークで豪快な社長達 【第2話】【札幌】

【写真:札幌から茨城へ帰る時に撮った写真、非常に清々しい気分でした。】

寿司屋ならではの客層なのかもしれない

ススキノのど真ん中に位置するお寿司屋さんだったので、非常に印象的で面白いお客さんが沢山いらっしゃいました。ここではお客さんのお話をしますね。

リピーターが多いお店で、週一で来てくれる方もいれば、北海道以外、海外から年一で来る方などいらっしゃいました。基本的に40代以上の方が多く、貫禄のある社長だったり、不動産社長、お医者さん、肩書のある方が多かったです。

たまに生意気な元バイトが来て、仕事を見ながら「俺だったら余裕」的な雰囲気を出していて、叱られてばっかの僕に対する態度が悪かったのでかなり苦手意識がありました。

色んなお客さんに居たんですが、通称”ビッグ3”と呼ばれる人たちがいました。
その方々が、豪快で忘れられないのでここで記録として紹介します。

一人目は中〇さん
 最新のクラウンが発表される度、北海道で一番最初に製造された車体を購入し誰よりも早く乗り回す超大金持ち。人脈が広く色々な仕事をされているようで、当時主な仕事は「ベトナムで屋形船の事業」でした。元々はどこの馬の骨かもわからない無名のトラックの運転手から始まり、色々ビジネスに手を出し、決して順風満帆とは言えず、紆余曲折あり、幾度も修羅場をくぐり抜け、大金持ちになったとか。
 殺しでも何でもしてくれる中国人を1日2万で雇っていたり、小池百合子などの政治家と裏で繋がっていたり、ヤクザの事務所に取り立てにいったり、ヤクザより怖い帝王的な存在です。普通の世界では絶対会わないような人で、ドラマに出てくるようなキャラクターみたいでした。規格外の為、一般人は信じられないと思うし、単純に何か悪さされたり、犯罪に繋がる様な事されたら警察に言えばいいじゃんとか思うかもしれませんが、自分の手を汚さずなんでもできる闇の力を持った帝王なんです。敵にしたら札幌じゃまともに商売出来ないと思います。ヤクザ的な常軌を逸した方法で潰されるかもしれません。声量(でかい)、口調(ヤクザ)、オーラ(不良が大人になった感じ)、身に着けているもの(似合ってないけどめっちゃ高そう)、歩き方(肩で風を切って歩く的な)、食べ方(伊勢海老を10秒、フグのテッサを10秒)、だされる料理(通常の3倍の食材、原価、時間)、料金(1人5万)、髪の毛(短くて赤っぽい金髪?)すべてが他のお客さんとは異なり、人間の皮を被った獣、珍獣でしたね。
ただ自分に対しては優しかったので、怖いと同時に好きでもありました。害のない庶民に対しては優しいみたいな方です。
それにしてもあの人の食べ方には理解に苦しみました。1万で仕入れた伊勢海老やトラフグのテッサ、どちらもそれなりに大きいし贅沢な料理なんです。普通だったら10分以上はかけて上品に食べるような代物なんですが、彼は本当に10 – 15秒ぐらいで食べてしまいます。すき家早食いチャレンジ的なノリで下品な食べ方とも言えるし、この人だけエラーが起きてるのか、あんなの見たことが無いしもう見ることもないでしょうね。コースなので料理が流れるように出されますが、高級な料理が圧倒的バキュームに吸収されていく。「そういう食べ物じゃねーから!!」って何度も思いましたよ。接待されるはずの同行者はいつも逆に気を使って頑張って食べてました。喜んでいる中〇さんの大きな声とは裏腹に、大将、女将さんや同行者からは超真剣、緊迫感が自然と伝わってきました。笑い声のこだまが止むと静かになるような、実は怒られているんじゃないか?と錯覚するような空気間でした。
手間が掛かりすぎる彼が来店するときは、時間管理などでしょうがなく他の方は入れないようにするなど、特別VIPとしてそれぐらい気を使っていました。

そんな中〇さんはかつて、予約の関係で店に入れられず、それにガチギレし真夜中に店にやってきて椅子を投げたり、大暴れをして脅されたそうです。
40代後半の女将さんに対して「ねえちゃん、俺をいれねえっておかしいよなぁ?」大将はひたすら土下座をして謝り続ける。。。

どうやら昔から可愛がっていた若い奴(大将)に裏切られたような気分だそうで、怒り狂ってやってきたとか。

何とか怒りが収まり中〇さんが自宅に帰宅した。大将は翌朝、中〇さんの家まで行き再度謝罪をしたそうです。
そしたら
「俺が散々お前のこと可愛がってきたのにそんな俺を裏切るなよ!!」みたいなどんだけ自分勝手なんだって思わされるような事を言われて収まったそうです。。。。

二人目は前〇さん
 毎週一回は来ていたお客さんで、働いていた頃は合計で3万円ぐらいチップで貰ったことがあります。自分は有難いことに可愛がられていた為、キャバクラに出前で行くとお酒を飲ませてくれたり、歌わせてくれたり、出前の寿司を食べさせてくれたり、出前なのにキャバ嬢を隣につけてくれたり、楽しかった思い出が多いです。
ある日、前〇さんは大将に電話をして
「おう、店暇でしょ?〇〇君借りるから!」
とか言って新しい若い衆の自分を夜の街で連れ出してくれました。

皆さんご存じの通り、ススキノは夜の街として有名なのでそっち系の店が所狭しで営業しています。

どうやら ススキノのある風〇に連れて行きたかったようでしたが、特定の嬢がいなかったということで、代わりにお〇〇ぶに連れて行かれました。

クラブのような感じで音楽が流れている店内。
半透明な布のカーテンが仕切りになっていて、4名用の薄暗いテーブル席に招かれました。初めての経験だったので周囲を観察をしていました。皆さん楽しそうに嬢と話していて、キャバクラと大差無いかと思いましたが、爆音が流れ〇〇タイムと称し、その時間内は嬢がまたがってきてボディータッチをするという時間が設けられていました。
寿司屋の仕事を抜け出して来て、白い帽子と白衣を着ているので、周りから見たらシュールな光景だったでしょう。「寿司屋がお〇〇ぶで何やってんだ!」って感じでしょうね。若い衆が社長に接待されているのですが、自分は楽しんでいるっていう感を出すのに必死でした。そこまで楽しめるものではなかったのが正直な感想です。というのも決してキャバクラにいるような美人ではなく、程遠い方々が働かれているので、下心も皆無で関心は0でした。
ボディータッチするより嬢と話してましたが、年下の彼氏がいるみたいな話をしていて、彼女がこんなとこで働いてるって彼氏も気の毒だなって内心思いました。

お酒を飲んでいたので、トイレに行き、現状報告として大将に連絡を入れました。

僕「すいません!遅くなりそうなので先に帰って頂いて大丈夫です!」
大将「ふざけんじゃねー!!お前が判断することじゃねえんだよ!遅くなってしまいそうですが、このまま居ても大丈夫でしょうか?とか相談をしろ!!お前は自分の身の程を知れ!!」
僕「すいません!!! 遅くなりそうでして、どうしたら良いでしょうか?」
大将「jffdf、遅くなるんだな!じゃあ店にカレーを置いておくから、終わったら店で食べてから帰れ。わかったな?」
僕「すいません!!ありがとうございます!失礼します!!」

ここでも叱られました。
大将の言うその通りだと思います。
自分は社員であって、判断は社長がするので、自分が社長に向かって先に帰っていいですよ!みたいな判断はあり得ませんね・・・
伝える必要があるまでは分かっていいんですが、聞き方、表現が不適切でしたね。

その日はそんな感じでした。

前〇さんがお店にくると、カウンターに会社の従業員を座らせて一種の貸し切りを定期的にされていました。毎日来るような時もあったとのことです。

遅い予約が無い時とかは、お店を早く締めて前〇さんとその奥さんと外食をしに行ったりしました。お客さんと外出することってよくあります。すごい大変です。終わった後に自分の態度で良く叱られました。

前〇奥さんは30代半ばの美人で化粧をしていない時は、サングラスを店の中でもかけていました。AKBに出てきそうなモテそうな高校生の娘がいる若いお母さんです。ちなみに前〇さんとの子ではありません。
美人が×①なんて「奥さんも人生大変だねぇ」と思いました。遊戯王のスターチップ的なメタルの星が沢山ついた革のカバンを持ち歩いていて、美人を気取らない優しい方でした。

前〇さんはキャバクラで月600万円を使ったり、従業員に社用車として2台カスタムされた高級車を与えたり、食後従業員を夜の店に行かせたり(もちろん前〇さんの驕りで)、従業員の夜のサポートがあるすごい会社だと思いました。
でも従業員は前〇さんのご機嫌を損ねないように大変そうでもありました。前〇さんは酔っ払うとキャバ嬢の生意気な態度にキレるおじさんに変貌します。、、例えば、失礼しますとか細かい挨拶が出来ないキャバ嬢が来たら、帰れ!!!みたいな感じです。その時は一種の同情が湧きましたが、今思うとそれは当然とも思えますね。やっぱり思い返すとちょっと生意気な嬢が毎回怒鳴られてました。でも若い女性が怒鳴られているのは見てて良いものではないですね。自業自得だけど、気の毒でした。

前〇さんと言えば、バブルを感じさせるドラマチックな非常に印象的なエピソードがあります。

ある夜、前〇さんと奥さん2人で予約があり、ほかの方の予約もありました。
前〇さんの隣には老夫婦。50代前半の前〇さんはその隣の老夫婦と話が弾みあまりにも満足したため、

前〇さん「老夫婦さん、今日は楽しかったですよ!是非うち(前〇さんの会社)の自慢の肉を食べて欲しいな!あとで送りますから、もちろんただで!、今日は本当に老夫婦さんに会えてよかった!大将!老夫婦さんの分は俺につけといて!」

老夫婦「そういうのはだめですよ、大将だめだからね!」

前〇さん「お前俺が言うんだからつけとけよな?」

大将「すいません!!、前〇社長、老夫婦さんは・・・・・」
老夫婦「大将、また来年くるんだから、、」

前〇さん「おい、俺が払うんだからつけとけよ?」

大将「前〇社長!すいません!今回は勘弁してください、、、、すいません!!」

前〇さん「ドン!!ふざけんな!!!俺の言うことが聞けねえのか!?
おめえの店はもう二度と来ねえ!!!!(30万円ぐらいの札束をカウンターに吹き飛ぶぐらい強く叩きつけて怒り去っていった。)」トリの羽が舞うような感じで舞い上がった札がユラユラとテーブルや床に落ちていく・・・

その後奥さんが泣いたり色々ありましたが割愛して数日後、、、

前〇さんが再びお店にやってきて、大将、女将さん、自分にそれぞれ頭を下げ丁寧に謝罪をしました。
「先日は大変ご迷惑をお掛けし、申し訳ございませんでした!。」
前〇社長の飾らない謝罪には誠意あり、感心しました。

その後は、いつも通りの感じに戻り一件落着。

残念な事に、自分が辞める時期、前〇さんは、キャバクラの若い子に騙されてドラッグに触れたようで、薬物取締法違反で捕まるのも時間の問題ということでした。奥さんが一人でこっそり来ている時があってそんなダークな話していました。美人な奥さんは夫過剰な束縛と薬物で堕ちていく姿に耐えられず離婚をしたいそうでした・・・

前〇さんどうされてますでしょうか。。。。。

三人目は〇〇グループの松〇さん

ぱっとみ、彼は60代後半70に近いおじいちゃんなんです。
ですが、超金持ち、無口、そしてファッションが異質です。
なんかのキャラクターかわかりませんが、ブルドッグのTシャツに黒いフワフワの高級そうなコートを羽織っているときがあり、腕時計は大将曰く一億、そんな嘘くさい小太りのハゲ。

お仕事はキャバクラ関連のグループの社長。あるマンションの最上階の部屋を特別仕様で全部繋げた、想像通り横に長い、よくわからない所に奥さんとメイド&執事達と暮らしている。
大阪弁を話す、虎の服を着ていても何ら不自然ではない奥さんと共にお店に来ますが、終所無口。たまに自分と目が合うと優しそうな笑顔をしてくれました。おじいちゃんなので若い人が好きなのかもしれません。

相手次第では話すそうですが、大将曰く、お金持ち過ぎて庶民にレンズのピントを合わせないとのこと。大将と目が合わないらしいです。レベルが低すぎて関心がないそうです。

そんな彼は毎年夏になるとグループ内の従業員、主にキャバ嬢を大勢つれてBBQをしに行きます。自分も一度行きましたが、ヤクザみたいな人が沢山いまして、落ち着きませんでした。雨が降るような日で、海に入る気もあまりなかった自分は、一応最初の方は水着でいましたが、すぐに私服に着替えて海を眺めていました。その松〇さんの一番かわいがっているという、タイプではないイケイケで高身長な女性が自分に迫ってきましたが、服を着ている為、話していたら見逃してくれました。
「あああ、もう服着てんの!!」
どうやら毎年参加者で一番若い男が裸にされ海に投げ込まれるイベントがあるらしいです。そんな底辺が喜びそうな下品極まりない行事参加したくもなかったから運が良かったです。代わりに大将が生贄になったけれど。。。。。

このヤクザみたいばBBQに参加し、刺青の入った中年の男たちがゴロゴロいるし、子持ちのキャバ嬢などもいるような自分とは関わりのないし、今後関わるつもりもない、違う世界を垣間見ることが出来ました。今思うと良い経験です。

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